第三十三話「力の差」
無出意「そうか・・・。四国勢は・・・」
都井差「はい、もう見込みはないと」
烏賊八「そうなると、早めに敗戦処理に入ったほうがいい」
無出意「そうだな。都井差」
都井差「はい。」
無出意「ころあいを見計らって四国にいる連中を。」
都井差「あいつらどうするんですか」
無出意「どうするか・・・」
烏賊八「活かすしかないか。あいつのこともあるし」
都井差「でも政府軍は結構やりますよ」
烏賊八「・・・しょうがない。俺もいく。」
無出意「じゃあ軍隊は江戸城に戻らせておくぞ」
烏賊八「気づかれないように、が第一前提です」
無出意「わかってるよ」
烏賊八「じゃあいくかぁ。」
都井差「はい」
ばさっばさっ
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九真「いまさら何をしようと」
清野「いまから始まるんだよ」
マインド
清野(とはいっても、まだ精神変力を完全に自分のものにしたわけじゃない。どこまでできるか・・・)
九真「ほら、はやくすませてくれ」
清野「なめてるんじゃねえよ!」
相手は素手で戦うっていってる。だったら、その範囲から外れたところで戦う。廻渡の長さならそう難しい話じゃない。
タン
清野は九真の真横にまわり、しっかり2mとって思い切り振った
九真「さっきよりは学習したねぇ、でも、こっちが動かないとは言ってないよ」
清野「なに?」
廻渡をしゃがんでかわしてそこから一気に迫ってきた
清野「ぅ・・」
九真「そりゃ!」
清野「く・・・なんとかいけるか」
ブン
かわした。今までにない感じだった
スピリット
九真「移動中に方向を変える。そうとう精神がありあまってるね。」
清野「これで相手の攻撃は当たらないだろう。だったらこっちに分がある。」
九真「ほう、いうねぇ」
清野「次いくぞ」
九真「んーといきたいところなんだけど。それが実は無理なんだ」
清野「なぜだ。」
ビースト
九真「主軍が呉部の獣でやられてる。はやいところ決着つけないといけなくなっちゃったんだ」
清野「そう簡単にいくと思うか」
九真「約束を破るようで悪いが、本気でいくとするよ」
清野「本気?」
フロッドハッシュ
九真「・・・水切」
そういうと、指先から細い棒状の水が勢いよく噴出した。
清野「それは・・・」
九真「水でつくった刃だ。これは術者がやめるという意思を表示しない限り永遠に射出されている。そして!」
九真は大きく手を振るった。
清野「くっ」
清野はかろうじて受け止めた
九真「水は・・・・切ることができない。まぁつまり攻撃されたら受け流すってことは難しい。だってさ・・・」
清野「現に受け止めてるじゃないか」
九真「そんなの・・・そんなのこの水を動かせば答えが出る
しゅぁあああああああ
ザシュ!!
清野「ぐっ!」
九真「その水圧で参っているようだと・・・こちらの動きについていくことはできない。そして、その肉体はこの水圧には耐えられない」
清野「ぐ・・・」
清野の体のちょうど中央部からその右にかけて真っ二つに割れていた。
九真「まだ動くか?」
清野「くそ・・・」
動こうとして脳が命令している。でも体が動かない!
九真「動けないようだな。じゃあまた今度会うひまで」
清野「まて!」
九真「そういえばこいつをいかしとけば・・・・・まずいな」
清野「どういうことだ。」
九真「ま、死んだ後考えるんだな。」
清野「くそ、くそ!」
ディハイドレイション
九真「・・・・・・脱水」
清野「・・・・・」
九真「言葉もしゃべれまい、これは体内の水分をあらゆるところから大気に放出させるというものだ。まぁ、もうすぐ死ぬだろうから。」
清野「・・・・・」
清野(うあああ。体中の水分が消えていく。だめだ。どんどん力が・・・)
清野「ま・・・・・て・・・・・」
九真「待っててやるよ。死ぬところ確認しておかないとな」
清野「く・・・・そ・・・・・」
清野(力が出ない・・・・意識が消える・・・・・・)
九真「止めを刺してやるか、精神力が生命を一時的に保持している」
フロッドハッシュ
九真「・・・・・水切」
清野「・・・・・・」
清野(だめか・・・・終わりかな)
しゅぁぁあぁあああああ
清野(どんどん近づいてくる、音でわかる)
しゅああああああああああ
清野(なんで平成の時代に生まれて江戸で死ななきゃならないんだろう)
しゅあああああああああ
清野(・・・・・・・・・・・・・)
「ちょっとまったああああああああ」
ひゅーーーーーーーーどん!!!!!!!
ケツァルコアトル
九真「・・・・・・・・・鳥蛇・・・まさか!!!」
カーバンクル
男「いやー、ぎりぎりか。都井差!!紅宝石で清野重貴を」
都井差「はい」
九真「なぜここにいる、烏賊八」
烏賊八「ちょいと用事があってね」
スパイラル
九真「螺旋でも屈指の地位を占めるあなたが。こんなどうでもいいところにじきじきにくるとは。光栄です」
烏賊八「ここはひとつ取引をしないか」
九真「聞くだけ聞いてみましょう」
高松城の攻防も終盤を迎える、が圧倒的な力の差を見せ付けられた清野。
果たしてこれからどうなるのだろうか